OPTION 2013年5月号

amuse / GT-R PHANTOM 


EXTERIOR
エアロパーツフルストック
エアロパーツフルストック
デコレーション無し
ホイールボルクレーシングG12
タイヤダンロップSPスポーツMAXX
GT600(FR285/35-20)
アミューズのファントムといえば、ハイダウンフォースを生むフロントアンダーディフューザーと大型のドライカーボンリアウイングをまとった戦闘的フォルムが本来の姿だが、今回は「エンジン出力の向上とハイギヤード化による純粋な最高速の伸び」を探るべく、あえてエアロレス化を敢行。つまりフルノーマル状態のエクステリアでナルドリングに乗り込んだのである。ホイールにはボルクレーシングG12、タイヤには純正ダンロップのリア用(285/35-20)を通しで履く。
TRANSMISSION
油圧アップやカウンターギヤ先端のCリング部補強、セレクターピストンの回転防止など、大まかなチューニングポイントは他の2台とほぼイコール。なお、ファントムの駆動系チューンにおけるコア技術は、ミッション本体ではなくてファイナルギヤにあるといっても良いだろう。最高速用の3.3ファイナルを独自に開発し、6速8000rpmで400km/hの大台に届くようギヤ比を最適化しているのである。

POWER UNIT
総排気量 3799cc
ボア径 95.5Φ
ストローク 88.4mm
圧縮比 8.7
タービン HKS GTⅡ7867
最高出力 971ps/6450rpm
最大トルク 129.5kgm/5100rpm
レブリミット 8500rpm
腰下 HKS95.5Φ鍛造ピストン、H断面コンロッド/純正加工クランクシャフト
ヘッド HKSハイカム(IN270度 11mmリフト/EX278度 11mmリフト)/燃焼室加工
燃料系 1000ccインジェクター×6/HKSフューエルデリバリー/大容量燃料ポンプ/アミューズ ツインデリバリーシステム(フィード側×2、リターン増設)
吸気系 HKSインタークーラーキット、プレミアムサクションキット
排気系 アミューズR1000-No.1タービンアウトレット、R1000-No.2ストレートSTTI、R1チタンマフラーSPL(100Φ
スペシャルパーツの類いを一切使うことなく、腰下からヘッドまでHKSのGT800+レーシングスペックで統一。タービンはシンメトリカルレイアウトを有する同社のGT-Ⅱ7867(GT1000)だ。当然ながら、3.8Lの排気量とGT-Ⅱ7867のコンビでは、他の2台よりも出力面において高回転型かつピーキーな特性になってしまうが、最高速スペックとして割り切っていることに加え、レブリミットを8500rpmまで大幅にアップでさせることで、アタック時の常用回転域をワイドレンジ化し、短所を相殺している。

SUSPENSION
サスペンション アミューズR1アジャスティングサスKIT
スプリング アミューズ(F20kg/mm R12kg/mm)
Fアーム ノーマル
Rアーム ノーマル
サスペンションには、純正ダンプトロニックダンパーの性能を引き出すために開発したオリジナルのアジャスティングサスキットを装備。これはフロントストロークを確保した専用アッパーマウント、強化アジャスター、専用スプリング&バンプラバーからなるシステムである。その他、アーム類などには一切手を入れず、バネレートも市販スペックそのままという状態でナルドに挑む。

PHOENIX's POWER / GT-R MAX SPEED SPEC by FUJIHARA


EXTERIOR
エアロパーツフェニックスパワー エアロシステムキット/ノルドリンク リアバンパー/ マインズ ドライカーボンボンネット Type2 /ドライカーボンリアウイング
デコレーションメタリックパープル全塗装
ホイールBBS RI-D
タイヤダンロップSPスポーツMAXX
GT600(FR285/35-20)
エクステリアのドレスアップ率を高めている最大要因ともいえるボディーカラーは、オリジナルのメタリックパープル。長い塗装過程を経て手に入れた深遠の色合いは、思わず溜息が出てしまうほどの美しさを誇る。一方のエクステリアは、フェニックスパワーが独自開発したエアオシステムで固めた上で、マインズ製のボンネットType2&リアウイング、ノルドリンク製リアバンパーをセット。これらはすべて超軽量&高剛性を誇るドライカーボン製の逸品である。
TRANSMISSION
クラッチディスクのシム調整やカウンターギヤ先端のCリング部補強、オイル流路拡大による油圧アップ等のRH9が展開するアッパープログラムメニューを敢行。これにより、GR6型ミッションが抱える短所を解消している。また、ROMチューン(ECUTEK)でミッション用の目標トルクマップに手を入れている点も見逃せない。クラッチの繋がるタイミングを操作して大トルクを逃がすための専用プログラムを構築しているのだ。

POWER UNIT
総排気量3996cc
ボア径96.0Φ
ストローク92.0mm
圧縮比8.8
タービントラストTD06-25G(10 ㎠)
最高出力 1000ps(推定)
最大トルク130kgm(推定)
レブリミット8000rpm
腰下JUN4.0Lキット(96Φ鍛造ピストン、I断面今ロッド、ビレットクランク、強化スリーブ)
ヘッド:JUNハイカム(IN&EX272度 10.8mmリフト)、強化バルブスプリング、リン青銅バルブガイド、チタンバルブリテーナー他
燃料系1200ccインジェクター×8/サード燃料ポンプ/GRaddyフューエルデリバリー
吸気系トラスト サクションキット、ブローオフバルブ/JUNサージタンク、2mmビッグスロットル
排気系TV-Proチタンマフラーver.1(90Φ)、サードメタルキャタライザー、トラスト フロントパイプ
腰下には96Φ アルミ鍛造ピストン、I断面コンロッド、92mmストロークのビレットクランクから構成されるJUNの4.0Lストローカーキットを投入。これにより排気量は、3996ccまでスープアップする。ヘッドも4.0Lとのマッチングが良いJUNのショートヘッドEXをチョイス。これは、作用角272度&リフト量10.3mmのプロフィールを有するハイカムに強化バルブスプリング、リン青銅バルブガイド、チタンバルブリテーナーなどがフル投入された究極の逸品である。タービンにはトラストのTD06-25G(10 ㎠)を奢る。

SUSPENSION
サスペンションフェニックスパワー アラゴスタ特注3WAYダンパーキット+ロベルタカップ
スプリング ラーナ(F22kg/mm R18kg/mm)
Fアームノーマル
Rアームノーマル
サスペンションは長い時間をかけてフェニックスパワーが開発したアラゴスタベースのオリジナル3WAYダンパーキットを装着。スプリングはらーなの直巻でバネレートはサーキットによって上下するものの、基準値はフロント22kg/mm、リア18kg/mmである。なお、ストリートシーンでの使い勝手も考慮し、アッパーには遠隔操縦で車高を上下させることができる簡易エアサス「ロベルタカップ」も装着されている。

TOP SECTET SUPER GT-R 1200


EXTERIOR
エアロパーツトップシークレット フルバンパーキット、サイドディフューザー、リアアンダーバンパー、DRSリアウイング、エアロボンネット、フロントワイドフェンダーキット、カーボンLEDドラミラー、ハイスピードグリル
デコレーションローレックスゴールド全塗装
ホイールエンケイSR01Mg
タイヤダンロップSPスポーツMAXX
GT600(FR285/35-20)
コーポレイトカラーであるローレックスゴールドが本気度を物語る。エアロパーツは全てチューナーである永田和彦が長い時間をかけて製作したオリジナル。人間が体重をかけてもビクともしない強度を持つバンパーや、ブレーキやスイッチ操作でウイング角が電動可変するDRSリアウイングなど、最高速を知り尽くしたチューナーらしい独創の造作が特徴的だ。ホイールには、エンケイの技術力がフル投入された至宝のマグネシウム鍛造モデル『SR01Mg』を装備する。
TRANSMISSION
オーバー1100psのパワーを受け止めるためのGR6ミッションチューニングも徹底。強化クラッチディスクおよびドッドソン強化1速ギヤの導入、油圧アップやカウンターギヤ先端のCリング部補強など、GR6ミッションを根本から強化する様々な策を敢行している。それだけに留まらず、最高速仕様としての純度を高めるためにハイギヤード仕様(0.705)の6速ギヤをオリジナルで開発&導入している点も注目だ。

POWER UNIT
総排気量3971cc
ボア径95.5Φ
ストローク92.4mm
圧縮比8.8
タービントラストTD06-25G(10 ㎠)
最高出力 1150ps/7200rpm
最大トルク125kgm/5000rpm
レブリミット8400rpm
腰下GReddy4.0Lキット(95.5Φ鍛造ピストン、H断面コンロッド、92.4mmクランクシャフト)
ヘッドJUNハイカム(IN&EX272度 10.3mmリフト)/燃焼室フル加工
燃料系1200ccインジェクター×6/大容量燃料ポンプ/GReddyフューエルデリバリー/トップシークレットフューエルシステム
吸気系トップシークレット スーパーサクション&エクステンションキット、トラスト ブローオフバルブ、スーパーサージタンクPro
排気系TV-Pro チタンマフラーSPL(100Φ)、チタンセンターパイプ、チタンキャタライザー
ブロック強度の確保を目的に、腰下はノーマルボア径のまま92.4mmストロークのクランクシャフトを投入して4.0L化。ヘッドはJUNカムシャフト(IN&EX272度 10.3mmリフト)の投入を軸に、全回転域でのパワー追従性能を引き上げるべく各種加工が施されている。組み合わされる過給機は、トラストのTD06-25G(10 ㎠)フルタービンシステム、通称RX1200だ。ロングストローク化におり懸念されるトップエンドの伸びは各種マネージメントツールで補い、レブリミット8400rpmまで突き抜けるような特性を狙っている。

SUSPENSION
サスペンショントップシークレットTSS-11(3WAY)
スプリングスウィフト(F22kg/mm R20kg/mm)
Fアームトップシークレット車検対応アッパーアーム/ロワアーム フルピロ化
Rアームトップシークレット調整式リアアーム/アップライト フルピロ化
サスペンションはオリジナルの3WAY車高調「TSS-11]を装備。路面のトレース性能を極限まで追い求めた逸品で、サーキットからストリートまで幅広く対応できるようセッティングされている。アームは前後にオリジナルの調整式を投入した上で、フロントロワアームやリヤのアップライト等のゴムブッシュをフルピロ化し、予期せぬアライメント変化をシャットアウトする。